医療法⼈社団 中成堂⻭科医院 | ⼤正時代から埼⽟県川越市にある⻭科医院

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ドラゴン桜 ~ミスする自分をどうするか~

2005.10.03 ブログ

こんにちは。小児歯科担当の中野由美子です。私も院長に続けとばかり、日々の診療で感じたことや、モットーとしていることなどについて、少しずつお話させていただきたいと思います。
先日までテレビで「ドラゴン桜」というドラマを放映していました。要は落ちこぼれ集団が東大合格を目指すという話で、笑いあり、涙あり、それでいて阿部寛の含蓄のある言葉に「そうそう!」と関心しながら観ていたのですが、受験に関しては私にも強烈な思い出があったのでした。そう、忘れもしない、当時の国立大学の第一関門である共通一次試験(センター試験のこと)のことです。教科は国語、なんと私は痛恨のマークミス(問題を1問解き忘れていることに気づかず、答えを1つずつずらしてマークしてしまったということ)により大量80点を一挙に失ってしまったのでした。悲しみに涙する私に対しての父親の一言。これが私の人生というか考え方を大きく変えたように思います。
「お前が歯学部に入れなかったとしても日本中の誰も困らない。お前の替わりに試験でミスをしなかった人が入学するだろう。それが今のお前の実力だ」
その言葉を聞いてお腹の底から号泣しました。私だってこんなミスをするなんて思いもよらないことだったのです。でも泣きながら考えました。私は一問解き忘れるというミスをした。そしてそのことに気づかずに最後まで解いてマークしてしまった。しかも、よもや自分がそんな単純なミスを犯しているとは考えもしなかったから見直しをしているときにも気がつかなかった。涙も枯れ果てたころ、父親の言葉の意味がわかってきました。この共通一次の結果は運が悪かったのではなく、今の私の実力を表しているんだなと思ったのです。
この教訓を生かし、2次試験を何とか乗り切ることができ、今の私があります。また、この経験は歯医者となった現在でも、皆様の大切なお子様を診療するという大きな責任を担わせていただいている私の心に深く刻まれています。
自分はミスをするかもしれない。だからミスをしないように何度でも確かめよう。ミスが大きく波及しないように二重にも三重にもガードしよう。思い込みのないように、いつも、知識と技術を見直そう。医療の現場ではファインプレーも大事ですが、セーフティプレー(ノーミス)がより求められると思います。
ドラゴン桜のドラマ版では三人合格(二人不合格一人棄権)という結果でしたが、診療においてはミスなく常に満点でいけるよう努力しています。